ねじ止め作業は、正しく行わないと締結強度や保持力が発揮されなくなります。取付物によってはねじが破損したり板浮きやバカ穴が開いたりします。
それを防ぐために、失敗しない方法やドライバーの選び方などをご紹介します。


●C型鋼に材料を取り付ける場合



●C型鋼に石膏ボードをはさんで、ガルバ鋼板を取り付ける場合



●C型鋼にスレートをはさんで、1mm以上の鋼板を取り付ける場合



●フレキΦ3.8mmを使用



屋根や壁によく使われる建材で波板があります。スレート波板と鉄板波板では寸法が大きく異なります。ねじの選定や座金を組合せる時には波板寸法を確認してください。また、これらとは別にポリカ波板もありますが寸法は下表のいずれかに該当します。

■波板寸法表
名称 ピッチ 谷の深さ 適用座金
スレート小波 約63 18 M6ユニクロキョクザ・M6ステンレスキョクザ
スレート大波 約130 36 M6ユニクロキョクザ・M6ステンレスキョクザ
鉄板小波 約32 9 ポリカ製波型座金(プラザ)
ポリカ製ブロンズ色波型座金(BRプラザ)
ステンレス波型座金(ナミザ)
M6ユニクロキョクザ・M6ステンレスキョクザM6ユニクロフカザ・M6ステンレスフカザ
鉄板大波 約76 18 M6ユニクロキョクザ・M6ステンレスキョクザ



ジャックポイントは、下穴なしで鋼板に穴あけ、タップ、ねじ締めがワンタッチでできるねじです。それぞれのねじ太さに応じて使用可能な下地の厚さが定められています。(ジャックポイント各製品表適用板厚欄参照)
やむを得ず適用板厚を超えた厚鋼板に使用する場合は、適正な下穴をあけてください。ただし、厚鋼板同士や重量物を取り付けるとせん断荷重に耐えられず、ねじ折れする危険があります。小型軽量物(例−安全表示板など)の取り付けに限定してください。

■適用下地厚概要
ねじ径 適用板厚
φ3.5 2.3mmまで
φ4.0 3.2mmまで
φ5.0 4.5mmまで
φ6.0 6.0mmまで
※特殊ねじは上記以外のこともあります。詳しくは弊社製品総合カタログの品番サイズ表にある適用板厚欄をご確認下さい。

注)誤った下穴径で締め付けを行いますと鋼材やねじを破損することになりますのでご注意ください。




■ドライバーに適したねじ分類名
  ドライバーに適した
ねじ分類名
ドライバー特長

 ◎
 ドライウォール
 △ ランスタッチ
 △ トルネードポイント
 ○ フローリングスクリュー
 × ジャックポイント
 △ コーススレッド
 × ビスコン
 × アルコース

ねじ締専用のドライバー。(別名:スクリュードライバー)クラッチがあり、モーターが回転してもビットは回りません。ビットを押付けることでクラッチの入切をコントロールします。ボード用は高速回転。テクス用は高出力。先端のストッパー形状が異なります。

●ボード用ドライバー
日立工機製(型名)W4SA・W5VE・W5VD・W6VJ
マキタ製(型名)6814SP・6812・6815SP・6813SP

●テクス用ドライバー
日立工機製(型名)W6M・W6MV2・W6VH・W8V
マキタ製(型名)6801N・6800B

 △ ドライウォール
 △ ランスタッチ
  トルネードポイント
 ◎ フローリングスクリュー
 ◎ ジャックポイント
 △ コーススレッド
 △ ビスコン
 × アルコース

 × ドライウォール
 ◎ ランスタッチ
 ◎ トルネードポイント
 ◎ フローリングスクリュー
 △ ジャックポイント
 ◎ コーススレッド
 ◎ ビスコン
 ◎ アルコース
ねじ、ボルト、ナット締めの万能ドライバー。最近はほとんどの業種のプロが持っています。引き金の引き量に応じ、ビットが回転します。もどすと停止します。トルクがかかると回転方向に打撃を行い、強力な締付ができます。不慣れな人が使うとねじを締付すぎることがあります。

●インパクトドライバー
日立工機製(型名)WH12DMR・WH14DMR
マキタ製(型名)TD130DRF・TD124DRJ・6919NDRFX



ねじ締め作業には使用しないでください。ドリルで穴あけする専用機です。引き金をもどしても、惰性でドリルが回転しますのでねじ締めに使うとねじ込み過ぎたり、ねじ切ったりします。先端がチャックになっているのが特色です。